高山寺
「弘法さん」と親しまれる古刹
田辺の市街地を眺めることができる高台にある高山寺は、弘法大師が開創したとされるお寺で『弘法さん』の名で親しまれています。江戸時代建立の美しい多宝塔はじめ、広い境内には諸堂宇が立ち並んでいます。
海の見える墓地には、たなべの三偉人である南方熊楠や植芝盛平の墓があります。熊楠は生前にもよく訪れ、とくにこの寺苑の一角にあった日吉神社(糸田の申神さん)境内から数多くの隠花植物を採集しました。この申神社の合祀と 神木の伐採が、熊楠の神社合祀反対運動のきっかけとなりました。
また、奇想の画家とも呼ばれる江戸時代の絵師・長沢芦雪(ながさわろせつ)の「寒山捨得図」や芦雪が滞在している間の貴重な記録も残されており、現在は県立博物館で保管され、企画展などで観覧することができます。
高山寺貝塚
高山寺境内の台地には貝塚があり、押型紋(おしがたもん)という模様のついた尖底(せんてい)土器や撚糸文(よりいともん)土器が出土していて、縄文時代 早期の貝塚として広く知られています。その他に、貝殻、鹿の骨、猪の牙など多くの考古資料が発掘されています。
主な祭り
4月20日・21日 | 春の大祭 |
7月15日 | 夏のお大師さん |